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2006年12月09日

96km/hも出してない… 争点は速度測定装置の正確さ レーダー裁判

 被告人は40代ぐらいの男性で、制限速度50km/hの道路を96km/hで走った疑いで、道路交通法違反の罪に問われています。
 ただ、被告人は、70〜80km/hぐらいで走行していたと主張しています。どうしてこれほど食い違っているのでしょうか。

 今回は論告・弁論についてお伝えします。
 私は、今までの公判を傍聴しておりませんので、詳しい内容を知りません。それでも充分に興味深い内容でした。


【注意事項】
 この記事は、私が裁判傍聴で必死こいて書き殴ったメモを元に、なんとか記憶を辿って書いたものです。もしかしたら、実際に裁判で起こったことと、全然違うかもしれません。
 また、私に法律の知識はありません。
 偏った思いこみや思想が文章に紛れ込んでいるかもしれません。極力避けるように努力します。ご了承下さい。
 この記事が事件の真実を言い当てることなどございません。
 無いとは思いますが、無断転載はご遠慮下さい。引用は法律を守ってご自由にどうぞ。
 リンクはご自由にどうぞ。ただし、画像等への直リンクはおやめ下さい。
 登場人物のイニシャルは本名と無関係です。
 論告・弁論共に早口で読み上げられました。以下重複しますが…、メモしきれなかった部分については記憶で補っております。間違いや大幅な欠落が含まれているかもしれません。


━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
《96km/hも出してない… 争点は速度測定装置の正確さ レーダー裁判》
【道路交通法違反】『審理』
11月1日
名古屋簡易裁判所403号法廷
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☆★登場人物★☆
Eさん(被告人。40代ぐらいの男性)
弁護人(20〜30代ぐらいの男性)
検察官(40〜50代ぐらいの男性。民主党の馬淵澄夫議員風)
裁判官(40〜50代ぐらいの男性。エコノミストの森永卓郎さん風)
Aさん(Eさんを取り締まった警察官)
Bさん(一緒に取り締まっていた警察官)
Xさん(レーダースピードメーター製造元の社員)



 この日は、論告弁論から始まるようでしたが、書証の同意がどうとか言って、いきなり揉めました。


 そして…、検察官は、レーダースピードメーター速度測定結果について、
「刑事訴訟法321条云々…」
と言っていました。

 これは私の主観ですが、検察官は、証拠を出せなくて困った時に、「321条云々」と言うような気がします。「321条云々」と言えば、条件次第とは思いますが、証拠を出せるようです。なお、正確な321条情報については、うまく説明できそうにないので、検索して下さい。

 その後、何かの書証をパラパラめくって探していましたが、結局見つからなかったようで、裁判官から借りました。そして、
「1号については撤回、6号は不同意部分のみ撤回、同意部分は抄本で提出」
と言いました。

 ここをご覧になられている皆様には、これだけを書いたところで具体的な内容が分からないと思いますが、公訴事実について激しく争われている様子を伝えるために記しておきます。


◎検察官による論告求刑はおおむね以下の通りです。
 公訴事実については説明充分である。

 被告人は、「自分としては70〜80km/hで走行していたと思っており96km/hで走行したことはありません。超過30km/h以下で公訴棄却されるべきである」と、主張しているものである。
 しかし、以下に述べる理由によって、公訴事実の証明は充分であると考える。

・レーダースピードメーターの正確性について
 警察官のA証人は、
「レーダーからプリントアウトされたものを取り違えることなく貼り付けた」
「被告人を検挙した当日は、レーダースピードメーターに、正常を示す緑色のランプがずっと点灯していた。翌日も同じ機械を使用していたが緑色のランプがずっと点灯していた」
「当日は19台取り締まったが被告人以外に不服はなかった」
「総数で45台取り締まったが被告人以外に不服はなかった」
と証言している。
 レーダースピードメーターは正常に作動していたものと考えられる。

・音叉テストの結果が出なかったことについて
 A証人は、
「正常を示す88km/hの表示が出なかった」
と証言している。
 しかし、製造元メーカー技術者のX証人は、
「音叉テストで結果が出なくとも、緑色のランプが点灯していれば、正常に動作している」
と証言している。
 また、
「音叉テストは、たたき方や、車が近づいてくる時には、88km/hの表示が出ない」
「物体が近づいてくる時には音叉が跳ね返ってくるため2種類の電波が返ってくる」
「音叉を強く叩くと88km/hが表示されない」
「取締り時、道路を走行中の車があったのに音叉テストを行ったため、88km/hが出なかった」
「二つの物体から電波が跳ね返ってきた場合は計測されない」
と証言している。
 音叉テストで正常な表示が出なかったのは、音叉のたたき方の問題や車が近づいてくる状態があったことが考えられ、機械が故障していたわけではない。

・停止距離の問題について
(略: 被告人が走行した経路について説明する)
 被告人は、毎日車を運転し、今までに1,000km以上走っていた。それなのに、当日のことについて、メモはおろか日記にすら記していなかったのは、さほど印象的な出来事ではなかったことを表している。供述時に覚えていたのか疑わしい。
 被告人は、「前方に右折車両が2台いたので第一車線に変更し抜くために加速した」と証言しているが、A証人は「単独で走行していた」と証言しており、両者は完全に食い違っている。
 警察官が嘘の証言をしても利益がないので信用できる。被告人の証言は信用できない。

 A証人が立ち会った実況見分では、被告人の主張との間で、位置関係が大きく食い違っている。
 A証人は具体的に供述した。弁護人による反対尋問にも動じなかった。
  実況見分では、停止位置までの距離は117.4mで、停止距離の範囲内である。速度超過は明らかである。

・情状等について
 被告人は、制限速度50km/hの道路を、大幅に超過する96km/hで走行したもので、速度超過は46km/hにも及び危険であった。
 速度超過は行為自体が事故を惹起する恐れが高い。
 被告人は他人の生命に危険を与えた。悪質である。
 美容院から帰る途中で急ぐ必要はなかった。
 常習的に速度を出していた。
 被告人に反省の態度は表れていない。
 道路交通法違反の前歴が8件ある。道路交通法を軽視している。再犯の恐れがある。

・求刑
 罰金8万円が相当である。


◎弁護人による弁論はおおむね以下の通りです。
 レーダースピードメーターが計測した96km/hの正確性に疑問がある。実際には70〜80km/h出していたに過ぎない。公訴棄却なされるべきである。

 前後の音叉テストでは正常を示す88km/hの表示が出ていない。緑色のランプが点灯していたのは機械の動作が正常であるに過ぎない。放射された電波の周波数が違っていたら、実際とは違うスピードが表示される。
 Bが4〜5回音叉を叩いてテストを行った。それにもかかわらず88km/hの表示が出なかった。その全てで、走行中の車両があったり、たたき方が悪かったりしたとは考えられない。

 被告人運転車両の右側にいた右折車両との間で多重反射が起きた可能性もある。

 被告人は、第2車線を走行中、右折車を避けるために進路変更した。その時、後続車両が接近していたので若干加速し、運転席のスピードメーターが70〜80km/hであることを確認した。その後、警察官による停止旗を確認し、取締りが行われていることに気付き、自分に対して振られているかどうか分からなかったが、通常通りにブレーキを踏んで減速した。

 被告人は、後日、自ら現場に赴き、付近を写真撮影した。
 速度超過自体は認めている。それについては反省している。あえて嘘を言うことはない。

 A証言は実況見分と明らかに異なっている。
 また、300台以上検挙している。本件を記憶して証言しているとは言えない。信用できない。

 レーダースピードメーターは、誤差を考慮し、実際の速度よりも低くなるように計算している。96km/hの表示が正確なら実際の速度は100km/hを超えている。A証人は、「レーダースピードメーターの警報音が鳴ってすぐに停止を命じた」と証言しているが、停止位置までの距離が74.3mで100km/hでの停止距離が77.1mであるから、被告人の主張通り通常ブレーキで減速したのであれば、停止位置までに停止することは不可能である。

 事件当日に検挙された速度違反のうち最高のものは85km/hである。客観的状況と照らし合わせても、96km/hで走行したと言うには、疑問がある。

 レーダースピードメーターが正確に動作していたのか不明であったこと、正確に動作していたとしても多重反射があり得たことから、被告人が96km/h出していたとは考えられない。
 被告人は、70〜80km/hで走行していたため、反則金通告が適当であり、公訴棄却なされるべきである。


◎検察官が論告に追加したこと
 訴訟費用は被告人負担を相当とする。


◎Eさんの最終陳述
 検察官が、私が前回述べたことについて、拡大解釈をしています。私が『見た位置について、当時のメモをとっていないから曖昧ではないか』と述べたことを拡大解釈しています。これは、メーターの位置のみについてはメモをとっていないという意味で、本件全般についてメモしていないというわけではないです。
 速度超過自体については事実であり反省しております。
 レーダーを作ったメーカーの方が証人というのは納得がいきません。
 本件とは関係ありませんが、このメーカの製品は、■■■■の不具合から、事故が起こっています。(裁判官から「本件に関することだけ述べて下さい」と注意される)。
 私が考えるには、第三者の目から見た意見が必要だと思います。作った人が、自分の作ったものを、悪く言わないと思います。
 技術者が完全、機械が完全ではないと思います。


 裁判官は、この最終陳述について、

・メモはしていた
・速度超過については反省している
・メーカー技術者の証人には異議がある

の三点に要約し、本人に確認しました。


 さて、両者の言い分が対立していますが、私が帰りの電車で考えていたことをもとに、気になる点をいくつか挙げていきます。電車の中では、「検察の主張は何となく不自然だなあ」、「弁護側が主張する停止位置までの距離に根拠があるなら96km/hは間違いだろうな」などと、曖昧な考え事をしていたに過ぎません。今回は、そこで思ったことをもとに、自らのメモを読み返し、詳しく比較・検証してみました。
 できるだけ公正中立を心がけますが、すでに判決を知っておりますし、事件について多少なりとも予備知識がありました(後述します)ので、少なからず偏った内容になるかもしれません。それでも、帰りの電車内で感じたことをもとにすれば、判決を知っていることによる偏りを減らすことになると考え、このような形にしました。


 最も重要だと思われるのは、

96km/h(レーダーの測定値)で走行していた場合に停止位置までに停まることができたのか?

という点です。物理法則は、神の奇跡でも起きない限り、信頼性の高い判断基準だと思います。
 停止位置までの距離について両者はどのような主張をしているのか比較してみます。

検察官: 117.4m
弁護人:  74.3m

 その差は43.1mです。どうしてこれほど食い違ってしまったのでしょうか。私の記憶では(メモはできなかったので違うかもしれませんが)、どちらの数字も、甲号証を参照したものです。ただ、同じ書類かどうかは覚えていません。だけど、検察側が用意した証拠にもかかわらず、数字が食い違うというのは不可思議と言うしかありません。
 この不可思議な現象を解き明かした向こうに真実が見えてくるのかもしれません。


 また、音叉テストで正常値が出なかったことが、レーダースピードメーターの正確性にどのぐらい影響を与えるのでしょうか。私の経験では、仕事で機械の正常動作が確認できない場合、使うことは許されないと思います。


 それから、もう一つだけ、重箱の隅を屁理屈でつつくような話ですが、どうしても気になる点があります。
 論告では、「警察官が嘘の証言をしても利益がないので信用できる」と、本件においては警察官が嘘をつかないという旨が述べられています。まあ、検察官がそう思うのは勝手ですが、私にはそうは思えません。
 今さら「間違えてました」と言ったら、仕事上の大きなミスを認めることになり、結果として出世の遅れにつながるかもしれません。その意味では嘘の証言をする利益があると思います。ここでは、「Aという警察官が仕事上のミスを隠すために法廷でウソをついた」などと、A証人を告発しているわけではありません。あくまでも検察官の理屈がおかしいという指摘です。
 もし、「嘘を言う利益がない」と主張したいのであれば、第三者の目撃者であることが必須だと考えられます。
 百歩譲って嘘を言う利益がなかったとしても、「嘘を言う利益がない=A証人の証言が信用できる」、という等式は成り立ちません。A証人の記憶が正しくないという可能性もあります。

 全体的に振り返ってみて、停止位置までの距離がはっきりしないとか、音叉テストで正常値が出なかったとか、警察官は嘘をつく利益がないとか、検察側の言い分には無理があるように感じました。

 ただし、被告人のEさんがずーっと嘘をつき続けていたとしたら…、かなり悪質な違反者と言われても文句は言えないでしょう。


 ところで、そんなことを考えながら帰っていると、ふと気付いたことがありました。この裁判の内容についてどこかで聞いたことがあるような気がしたのです。スピード違反、測定機器の不具合、製造元メーカーの技術者が証人、簡易裁判所の交通裁判………。あれは確か、駐車監視員騒動の時にテレビ出演されていた交通ジャーナリスト、今井亮一さんのブログに書いてあったような…。でも、「オービス云々…、オービス云々…」と書いてあるから、今回のは違うだろうと思っていました。

「中津川簡裁と名古屋地裁・簡裁 1泊2日傍聴の旅」(今井亮一の交通違反バカ一代!)
http://ko-tu-ihan.cocolog-nifty.com/blog/2006/09/13_6947.html

 ありました。ものすごく大きな扱いで…。
 今井さんのブログは、駐車監視員騒動のちょっと前ぐらいから、たびたび目を通していました。今では1ヶ月に数回程度まとめて読んでいます。大変失礼ではありますが、全部読むわけではなく、自分の興味がある部分を中心に、拾ったり飛ばしたりしながら読んでいます。
 それでも、確かに読んだ記憶がありました。
 というわけで、この記事をお読みの皆様は、私の思い込みが影響した可能性も考慮して下さい。一応、上記ブログや報道等は、「ところで、そんなことを考えながら帰っていると」以前は見ないように気を付けて、できるだけ公正中立の立場で書いたつもりではあります。しかし、私のような偏った人間には、そもそも公正中立の立場で書くなどということは不可能です。できる限りの努力はしました。ご了承下さい。


被告人(当時)によるブログ
自ら行なった現場検証等が綴られています。いざというときに役立つ情報があるかもしれません。
http://catkojiro.blog.drecom.jp/

今井亮一の交通違反バカ一代!
http://ko-tu-ihan.cocolog-nifty.com/blog/


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posted by 絶坊主 at 15:09| Comment(0) | TrackBack(0) | 交通の事件(裁判傍聴記) | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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