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2007年03月30日

本邦初の裁判官語録集 「裁判官の爆笑お言葉集」のご紹介

 今回は、裁判官の個性あふれる補充質問、付言、説諭などを集めた、「裁判官の爆笑お言葉集」を、ご紹介します。著者は、これがデビュー作となる、司法フリーライターの長嶺超輝(ながみねまさき)さんです。

 補充質問や説諭というと、なんとも難しそうですが、つまりは、裁判官がしゃべったこと、です。被告人に思わず入れてしまったツッコミ、判決に付け加えた個人的見解、被告人を励まそうと口をついて出た一言など、裁判官の人間性がかいま見える一瞬を楽しむことができます。お言葉に賛否両論はあるかもしれませんが、まずは本を手にとって、パラパラとめくってみましょう。


 黄色い表紙がまぶしい幻冬舎新書をパラパラとめくってみると、右側のページに
『私があなたに判決するのは3回目です』
などと、大きく記された裁判官のお言葉が目に飛び込んできます。めくる手を止めて、左側のページに目を移すと、
『同じ裁判官に2度というのは、ないことではありませんが、異動先まで同じタイミングで付いてくるとは、ものすごい縁です』
などと記されており、背景や解説を読むことができます。

 ここで、「他にはどんなお言葉が?」だとか、「もっとすごいお言葉があるのでは?」などと思ってしまうと、もう止まりません。このまま好奇心にまかせて読むも良し、最初からきっちり読み直すも良し。バッグの中で邪魔にならない小ささと、見開き2ページでお言葉一つという形式で、時と場所を選ばずに楽しむことができます。

 一つだけ苦言を呈すると、「爆笑」と名乗っているわりには、あまり笑えません。というのも、第1章がいきなり「死刑か無期か?」という重たいテーマで、爆笑への期待がなえてしまうのです。新書をたくさん読まれる方であれば、タイトルと内容に若干ズレを感じる経験をされているでしょうから、あまり疑問を抱かないとは思いますが…。
 この点に関しては著者の釈明をお読み下さい。

「裁判官の 爆笑お言葉集」(法治国家つまみぐい)
http://miso.txt-nifty.com/tsumami/2007/03/post_3bab.html

 立ち読みするなら、パラパラめくりながら面白そうな「お言葉」を探す、という読み方がおすすめです。ちょっと読んだだけでも、「あの裁判でこんなことがあったのか!」と、驚かされます。裁判員制度を見据えて読むのも面白いかもしれませんね。

 ご存知の方も多いとは思いますが、長嶺さんは、当ブログにたくさんコメントをくださっている みそしる さんです。
 彼の文章に対する心構えは、
「らしくない弁護士 正木ひろし」(法治国家つまみぐい)
http://miso.txt-nifty.com/tsumami/cat5027919/index.html
というカテゴリによく表れています。興味を持たれた方は参照して下さい。

「裁判官の爆笑お言葉集」
著者: 長嶺超輝
発行: 株式会社 幻冬舎
幻冬舎新書 定価(720円+税)

 一応アマゾンのアフィリエイトを貼っておきますが、ぜひお近くの書店で手にとって、パラパラめくって立ち読みして下さい。この本の魅力を体感できます。

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 おまけとして、誠に恐縮ながら、私もこの本をまねて、一つだけ裁判官のお言葉を紹介いたします。


『この際、おかまも定年退職して、第二の人生を考えなければならない』

 65歳の男性がドラッグストアから化粧水他2点を万引きした事件で、罰金20万円の実刑判決を言い渡して。
名古屋簡裁 山本正名裁判官
2007.3.28【説諭】

 山本裁判官によりますと、被告人は、「男娼(だんしょう)、いわゆるおかまとして、30年以上も働いてきた」そうです。
 被告人は、「これを機会に、おかまとしての人生を振り返り、自分の年齢、行く末を考え、おかま以外の真っ当な仕事に就いて、マジメに働く」などと、反省の弁を述べていたそうです。
 彼への需要は、年齢や社会の変化から、減っていたものと考えられます。私は「男娼」という言葉を初めて聞きました。死語と言っていいでしょう。被告人の「これを機会に」という言葉は、よく分析して出てきたものかもしれませんね。

 山本裁判官は、「65歳というと、世間では会社勤めを終えて、多くは退職して、第二の人生を歩もうと一所懸命に努力しているところだけども」と、一般的な65歳を例えに出して、男娼からの定年退職を勧めました。
 私も、一般的な30代を思い浮かべると、現場の主任になられていたり、ご結婚されたり、粉飾決算の裁判で無罪を主張されたり、皆さん立派になられているようで、「第一の人生をもっと頑張らなければ」という気持ちになってきます。なかなかうまい説得方法です。

 山本裁判官は、被告人の男娼としての人生を、もちろん肯定はしないものの、ひどく否定することもありませんでした。たぶん、「今まではともかく、今後は人並みの老後を送って下さい」という気持ちから、このような発言に至ったのでしょう。
 最後は、「あなた自身もよく考えたと思うけども、もう二度とこういうことの無いよう、第二の人生を頑張って下さい」と、締めくくりました。

参考文献:
法治国家つまみぐい
http://miso.txt-nifty.com/
「男娼」(フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』)
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E7%94%B7%E5%A8%BC
posted by 絶坊主 at 20:02| Comment(4) | TrackBack(0) | 裁判傍聴お役立ちグッズ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
おかまも定年退職……!

これはスゴい。スゴいインパクトの説諭だと思います。よくぞ、その場に立ち会ってくださいました。

「お言葉集」は、どうやら幻冬舎の社長(見城徹さん)も面白いと評価してくださったようで、まずは朝日新聞と読売新聞の広告で大プッシュしていただくことになりました。

このままの調子で皆さんからの支持をいただき続けられれば、おそらく第2弾も幻冬舎さんから出してもらえそうです。

とてもありがたいことですけど、あの破壊力ある社長から期待されてしまうと、計り知れぬプレッシャーがのしかかってきますよ。 肩にチカラが入りすぎないよう、気をつけて書かなきゃいけません。

第2弾は、ぜひ絶坊主さんとの共著にしたいんですけど、ご意向はいかがですか? プレッシャーを半分にしたいので。(笑
Posted by みそしる at 2007年04月01日 00:16
みそしるさん、いつもお世話になっております。

この説諭ですが、単純にインパクトがあり、さらに、被告人に一般的な同世代を想像させることによって、説教、励ましの効果も高く、非常によく考えられたものだと思います。

そのわりには「ちょっといい話」としてまとめすぎましたけどね。
ま、今回はあくまでも「本を手にとってみて下さい」がメインですから、という釈明をしておきます(^_^;)

どうやら、本の売れ行きが好調のようですね。私もホッとしました。後で、近所の本屋に偵察行ってみます。

さて、第2弾にお誘い下さいまして、誠にありがとうございます。私でお役に立つのでしたら、ぜひ参加させて下さい。

思い切りましたね。後悔しませんか? 撤回はいつでも受け付けますよ(^^)/
こうなったら、捕らぬタヌキの…、ですが、被告人質問だけではなくて、判決もたくさん傍聴していきます。私自身も、この本を読んで、裁判官語録への興味が深まりました。

まだまだ、このジャンルにおいて、商業的な成功を生むチャンスがたくさんありそうですね。今後とも応援してまいります。

見城徹さんは、存じておりませんでしたが、ウィキペディアで調べてみると、角川書店で活躍されていたとのこと。驚きました。凄い方ですね。それは大きなプレッシャーになりますね(^_^;)
Posted by 絶坊主 at 2007年04月01日 14:30
おぉ、やった。ありがとうございます。

絶坊主さんから語録をもらってこっちで書くよりも、実際に書いてもらったほうが面白いと思ったからです。

裁判官のお言葉を台無しにしたりしない書き手でいらっしゃるとお見受けしますので。

こちらこそですよ。こちらこそ撤回はいつでも受け付けますからね。ブログに慣れていると、解説文を42字×14行(+小見出し1行)に納める作業は、結構しんどいと思います。

勝手に考えている第2弾の刊行タイミングは「2009年5月」ですが、今のうちにちょっとずつ練習しておいてください。とりあえず、「おかまも定年退職」は採用決定ですから。(笑
Posted by みそしる at 2007年04月04日 10:04
あの後、近所の本屋で偵察してきました。

おすすめ本コーナーに平積みされまして、その中では、「お言葉集」が一番少なかったです。
これは、一番よく売れたのか、一番仕入れが少なかったのか、難しいところではあります…。でも、隣の本より、1冊少なかったので、少なくともその分は売れていたのだろうと思います。

その後、3〜4歳ぐらいの女の子が、本を奥に押し込んで遊んでいて、「お言葉集」も押し込まれてしまいました。好奇心旺盛な年頃なのでしょうね。
後で、さりげなく、元の位置に戻しておきました。少なくとも「お言葉集」とその周辺の本は。10年後ぐらいに手にとっていただけると良いですね。

さて、42字×14行ということは、単純計算では588字ですか。句読点や改行も入りますし、読みやすくするためには、もっと少なくしないといけませんね。
私には難しいです。まずは、みそしるさんが仰るように、練習から始めてみます。まだ時間がありますので。

ブログでは制限がありませんからね。どこまでも長くなってしまいます。簡潔にまとめる技術を習得したいものです。
もっとも、最近では、意図的に長くしています。私が扱う裁判は、大手メディアで扱われない、もしくは大きく扱わない事件ですから、逆手にとって頑張って吟味しているわけです。

などと、今回も長文のお返事を書きました(^_^;)
Posted by 絶坊主 at 2007年04月05日 13:50
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