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2007年11月24日

裁判員制度を知ろう 広報行事とネットの活用

 今回は、「裁判員制度を知ろう」、と題しまして、行事やサイトをご紹介します。ごく基本的な内容ですので、詳しい方には不要だと思います。

 裁判員制度と言えば、国民が裁判官と一緒に刑事裁判へ参加する制度で、2009年5月までに実施される予定とされています。皆さん一度は耳にしたことがあると思います。

 残念ながら、私のまわりで裁判員制度をよく知っている人は少なく、それなりに期待や不安の声を耳にするものの、「で、これって、陪審員制度だっけ?」というような勘違いも見られます。

 というわけで、まずは裁判員制度について、正確な情報に触れることをオススメします。


【注意事項】
 当たり前ですが、私自身は、今回ご紹介する行事の主催者とは、何ら関係ありません。この記事の内容を主催者に問い合わせないで下さい。
 また、行事そのもののお問い合わせは、主催者にお願いします。
 私は、単なる傍聴マニアであり、裁判員制度の専門家でも何でもありません。どちらかといえばタワケに分類されます。この記事は、「裁判員制度について知りたいけど、どこを見たらいいのか分からない」という方のお役に立ちたいと思い、少ない知恵を絞って作成いたしました。



 はじめにご紹介するのは、名古屋地裁による、「裁判員制度セミナー」です。
 内容は、裁判所のホームページによると、

◎裁判員制度広報用映画「評議」の上映
◎裁判官による解説と質疑応答
◎参加者が刑の重さを考える

となっています。
 何といっても、現職の裁判官とお話しできるわけですから、とても貴重な機会だと思います。裁判官は、裁判員制度で、一緒に裁判を行います。不安なことを直に尋ねることができます。また、法衣を脱いだ等身大の姿を知ることで、何か感じるものがあるかもしれません。

裁判員制度セミナー開催のお知らせ(裁判所)
http://www.courts.go.jp/nagoya/about/koho/seminar_kaisai.html

 今後の予定は、豊川、半田、瀬戸、豊田となっているそうです。定員が100人(瀬戸は75人)とたくさん用意されています。興味のある方は名古屋地裁の総務課広報係まで、FAX、郵送、電話にて、申し込んで下さい。申し込みの宛先は裁判所のホームページでご確認下さい。

 名古屋地裁本庁でもセミナーが行われています。残念ながら、ほとんど終了しており、あと1回だけですが…。こちらは、法廷傍聴も含まれており、広報係のスタッフが同行して下さるそうです。

裁判員制度セミナー開催のお知らせ〜法廷傍聴体験会・「評議」上映会に参加しませんか?〜(裁判所)
http://www.courts.go.jp/nagoya/about/osirase/07_09_27_houtei_taiken.html


 なお、「評議」は、各地裁総務課や図書館で貸し出されているほか、こちらで配信されています。

広報ビデオ(裁判員制度)
http://www.saibanin.courts.go.jp/news/video.html

 ネタバレしない範囲で個人的な見解を申し上げますと、「評議」の事件は、量刑を考える上で微妙であり、教材としては難しいものだと思います。具体的には、私は、被告人に確認したいことがあるので、補充質問がないと量刑を決められないです。
 法廷シーンはなかなかリアルで良くできていると思います。微妙に食い違う当事者の証言がリアルだなあと思いました。あれほど上手に証言できる証人はいないと思いますが、そこまで再現すると、いつまで経っても話が進みません。広報映画としての目的を考えれば問題ないと思います。



 続いてご紹介するのは、愛知県図書館4階で行われている、裁判員制度の関連書籍を集めた展示です。

4階 ミニ展示『はじまります「裁判員制度」』 (愛知県図書館)
http://www.aichi-pref-library.jp/event.html#saiban

 私も見に行きました。裁判員制度の解説書はもちろん、陪審制度、刑事裁判、司法統計、犯罪研究にいたるまで、大変充実した内容でした。古い本もありました。
 もちろん、貸出禁止の参考図書を除いて、通常の手続で借りることができます。

 個人的には、「刑事証拠開示の分析」(松代剛枝 著、日本評論社 発行)が、面白そうだと思いました。論文のような感じで、かなり難しそうではありましたけど…(立ち読みしただけで借りてない)。

 また、「裁判員制度の本」、「はじまります「裁判員制度」」という、2種類のチラシがおいてあります。前者は主に裁判員制度の解説本を紹介したもの、後者は展示資料リストです。どちらも役に立つと思いますので、ぜひチェックして下さい。

 さらに、愛知県図書館では、12月2日(日)午後2時から、映画「裁判員」の上映と、講師を招いての講演が行われるとのことです。当日、1階のAVホールへ行けば、参加できるそうです。

「映画と講演の会」チラシ(愛知県図書館)
http://www.aichi-pref-library.jp/event/kouen.pdf

 裁判員制度の行事に関しては以上です。


 次に、裁判員制度に関する、いくつかのウェブサイトをご紹介します。
 まずは、法曹三者による、裁判員制度の広報サイトです。基本的な情報はここで入手できるでしょう。

裁判員制度(裁判所)
http://www.saibanin.courts.go.jp/

あなたも裁判員!(法務省)
http://www.moj.go.jp/SAIBANIN/index.html

はじまります。裁判員制度(日本弁護士連合会)
http://www.nichibenren.or.jp/ja/citizen_judge/index.html


 少なくとも、一番上に挙げた、裁判所による「裁判員制度」のホームページには、ざっと目を通しておいて下さい。多くの疑問は、「裁判員制度Q&A 」「資料集」に目を通すことで、解決するでしょう。
 やる気のある方は、資料集の「裁判員の参加する刑事裁判に関する法律」に、目を通しても良いでしょう。ひとまず、興味ある部分だけで十分だと思います。あとは必要に応じてどうぞ。


 基本的な知識は身に付きました。それでも解決しない疑問が出てくるかもしれません。
例)そもそも、裁判員制度は、誰が何のために言い出したことなのか?

 裁判員制度は「司法制度改革審議会」というところが提言したそうです。首相官邸のホームページで議事録を読むことができます。

司法制度改革審議会(首相官邸)
http://www.kantei.go.jp/jp/sihouseido/index.html

 膨大かつ難解で大変だと思いますが、ここから答えを見つけ出すことができるかもしれません。


 例として、ためしに、先ほどの例「そもそも、裁判員制度は、誰が何のために言い出したことなのか?」を調べてみます。
※肩書きは当時のものです。
※都合のいい部分だけ切り貼りしております。結論が正しいかどうかは保証できません。

 私が見る限り、最初にお話されているのは、藤田耕三委員(弁護士(元広島高等裁判所長官) )のようです。
【藤田委員】 それでは、「『国民の司法参加』についての論点整理(参考資料)」というものをお配りしてございますけれども、国民が積極的に司法に参加していく、他律的事前規制社会から、自律的な事後救済社会へ転換する、主権者としての国民が司法機能の発揮に能動的に参加していくことが求められるということが国民の司法参加の意義付けでございます。

第17回司法制度改革審議会議事録より
http://www.kantei.go.jp/jp/sihouseido/dai17/17gijiroku.html

 この後、藤田さんは、海外の参審制や陪審制、日本の陪審制などについて、説明しておられます。ただし、この後、長い長い議論を経て、裁判員制度の原型が出来上がっていきます。藤田さんだけの意向で裁判員制度ができたわけではないと思います。
「誰が?」という疑問は、もっと丁寧に読み解かないと、分からないでしょうね…。これはあきらめます。

 では、「何のために?」について、見ていきます。
21世紀の我が国社会においては、国民は、これまでの統治客体意識に伴う国家への過度の依存体質から脱却し、自らのうちに公共意識を醸成し、公的事柄に対する能動的姿勢を強めていくことが求められている。そして、地方分権の推進に伴い、地域における住民の自立と参加が今後一層重要視されていくものと予想される。このようにして主権者たる国民の公的システムへのかかわり方も多面的な広がりをみせようとするなか、司法の分野においても、主権者としての国民の参加の在り方について検討する必要がある。

「司法制度改革に向けて −論点整理−」(平成11年12月21日 司法制度改革審議会)より
http://www.kantei.go.jp/jp/sihouseido/pdfs/1221ronten.pdf

 難しい文章ですね。私はこんな感じだろうと思いました。
「21世紀からは国民がしっかりしなさい。自分たちで解決の努力をしなさい。何でもかんでも、国が悪い、裁判所が悪い、と不満ばっかり言ってちゃダメでしょ」

 そう言えば裁判員法の第1条に、この制度が導入された理由が、述べられていました。
(趣旨)
第一条 この法律は、国民の中から選任された裁判員が裁判官と共に刑事訴訟手続に関与することが司法に対する国民の理解の増進とその信頼の向上に資することにかんがみ、裁判員の参加する刑事裁判に関し裁判所法昭和二十二年法律第五十九号及び刑事訴訟法(昭和二十三年法律第百三十一号)の特則その他の必要な事項を定めるものとする。

裁判員の参加する刑事裁判に関する法律(平成十六年法律第六十三号)より

 裁判員制度の目的は「司法に対する国民の理解の増進とその信頼の向上」です。そうすると、「国民は司法を理解・信頼していない」(と少なくとも司法制度改革審議会は思った)、ということになります。

 この点について、第1回で、高木剛委員(日本労働組合総連合会副会長)が、大変興味深い発言をしておられます。
 一つは、多くの国民にとって裁判所は遠いところという、国民と裁判所の距離感についてでございます。多くの一般国民はよほどのことがない限り、裁判に関わりたくないと思っており、これは日弁連で行われましたアンケート調査でも具体的にそういうデータが示されております。

 「裁判は公平に行われていますか」、あるいは「裁判は信頼できますか」という問いには、2分の1を超える回答者が肯定的に答えてはおりますが、一方では、「裁判では社会の秩序を理解してもらえないことがある」といったお答えの人も5割近くおられ、そういうのを調べてみますと、裁判は信頼はされているんでしょうが、国民の多くは社会の秩序を理解してもらえないこともあり得るんだというような奇妙な感覚で裁判を受け止めているということがうかがい知れるわけでございます。

 国民はなぜこんな奇妙な裁判観を持つようになってしまっているんでしょうか。あるいは、どうしたら国民と裁判所の距離感を近いものにすることができるのか。裁判にもいろいろございますが、一部の裁判では国家権力による裁きという印象が強いというふうに日本の裁判は言われてたりしておりまして、人権や市民社会といったコンセプトとの接点を探ることも含めて、司法制度をどのように改革していくのか等々につきまして、できれば、この2年間いろいろ掘り下げた議論が行われる必要があるのかなと思っております。

司法制度改革審議会第1回議事録より
http://www.kantei.go.jp/jp/sihouseido/990830gijiroku1.html

 このあたりが背景にあるのかなあと思いました。裁判所に社会の秩序は理解してもらえない…。そういった国民の不満を解消する目的があるのかもしれません。

 もっと具体的な発言を拾ってみましょう。第45回より北村敬子委員(中央大学商学部長)の発言です。
【北村委員】自分自身の見解というのは、昨年申し上げましたので、それについては繰り返しては申しませんけれども、もし、国民が訴訟手続に参加するということで考えていくといたしますと、私にとっては裁判官を事実認定から外す理由というのがないんです。私は、裁判官による裁判には一応信頼性を置いているという立場ですので。でも、唯一裁判官に対して言いたいのは、量刑の決定で軽過ぎるというのが時々感じるところで、これは私だけではなくて、わりと多くの人がそういうふうに感じている部分があるんじゃないかと思うんです。それは何故かというのを自分なりに考えてみたら、例えば判例があったり、色々と相場があったりする。刑法だとかに書いてあるものと違っている部分というのが、正確に言うと違ってないんですね、範囲内には入っているんですけれども、何故ぎりぎりまでいかないのかなというのが、何か理由があるんでしょうけれども、不思議だなと思っているんです。
 そういう意見というのは、わりとこのごろ新聞、テレビ等を見てまいりましても、出てきますから、そうなるとこれも一つ非常にいいなと思う点は、量刑に裁判員が関与して意見を言うということ、これは一つのメリットとして言えるんじゃないか。

「第45回司法制度改革審議会議事録」より
http://www.kantei.go.jp/jp/sihouseido/dai45/45gijiroku.html

 北村さんとしては、裁判官の量刑が軽すぎる、と時々感じておられるようです。
 私が注目したのは、「そういう意見というのは、わりとこのごろ新聞、テレビ等を見てまいりましても、出てきますから」という部分です。

 もしかしたら、「国民は司法を理解・信頼していない」という原因は、マスコミ報道と関連があるのではないでしょうか?
 つまり、大雑把な言い方をすれば、裁判員制度の背景には、たびたび熱を帯びて報道され、論争が巻き起こる、「あんなヒドイことをしたのに死刑にならないのか!」という批判があると思うのです。

 確かに、裁判員制度が始まれば、国民(の誰か)が一緒に裁くわけですから、死刑にならなかった一因は国民(の誰か)にもあるわけです。もちろん、参加した国民(の誰か)が、死刑を強く主張することも可能です。

 結論としては、何のために裁判員制度が提言されたのかというと、

“国民から湧き上がる「量刑が軽すぎる」「なぜ死刑にしないのか」という批判に対処したかったから”

だと考えられます。


 ちなみに、裁判員制度は、裁判の迅速化もウリの一つです。しかし、データを見る限り、今でも十分迅速に行われています。

戦後の訴訟事件数と平均審理期間の推移(pdf)
http://www.kantei.go.jp/jp/sihouseido/dai8/saikousai/06s.pdf

 ではなぜ迅速化が必要なのか?
 こちらも国民からの批判が背景にあるようです。

 刑事裁判についてはおおむね迅速に運営されているものの、国民が注目する重大複雑な刑事事件のなかには、一審の審理だけでも相当長期間かかるものがある。こうしたことが国民の刑事司法全体に対する信頼を傷つける一因ともなっていることから、適正・迅速な審理を実現するための方策について検討することが必要であろう。

「司法制度改革に向けて −論点整理−」(平成11年12月21日 司法制度改革審議会)より
http://www.kantei.go.jp/jp/sihouseido/pdfs/1221ronten.pdf

 乱暴に言ってしまえば、テレビ対策なのでしょう。
 テレビが繰り返し報道するのは、重大複雑な事件ばかりですが、その裁判は長期化します。その結果、傍聴マニア以外の多くの国民は、全ての刑事裁判が何年もかかると思い込んでしまったのかもしれません。
 その対策として、「だったら重大事件の一審を早くすませちゃえばいいじゃん」と、考えたのでしょう。

 結論としては、

“テレビで取り上げられる裁判を迅速化すれば、国民は「全ての裁判が迅速化した」と思い込んで安心するから”

といったところでしょうか。ちょっとコラム的なオチの付け方でハナにつきますが、例ということで、大目に見て下さいませ。

 私の分析が合っているかどうか、自信はありませんが、インターネット上でも色々と調べ物ができることはおわかりいただけたかと思います。お役に立ちましたら幸いです。


オマケ1 反対派のサイトもご紹介しておきます。反対の理由が分かりやすく述べられています。リンクからもっとディープな情報にアクセスできるでしょう。

裁判員制度はいらない! 大運動
http://no-saiban-in.org/


オマケ2 【トリビア】

☆裁判員制度には、裁判官1人+裁判員4人の合議体がある
3 第一項の規定により同項の合議体で取り扱うべき事件(以下「対象事件」という。)のうち、公判前整理手続による争点及び証拠の整理において公訴事実について争いがないと認められ、事件の内容その他の事情を考慮して適当と認められるものについては、裁判所は、裁判官一人及び裁判員四人から成る合議体を構成して審理及び裁判をする旨の決定をすることができる。
「裁判員の参加する刑事裁判に関する法律(平成十六年法律第六十三号)第二条」より
http://www.saibanin.courts.go.jp/shiryo/pdf/02.pdf


 通常は、裁判官3人+裁判員6人の合議体、とされています。どうやら、被告人が「間違いありません」と罪を認めている事件(自白事件)のうち、裁判所が適当と認められる事件については、少ない人数の合議体もありうるようです。
 ただし、検察官、弁護人、被告人から異議がない旨を確認する必要があるそうです。
 みんなの納得が必要ってことでしょうね。



参考文献:
裁判所
http://www.courts.go.jp/

裁判員制度
http://www.saibanin.courts.go.jp/

愛知県図書館
http://www.aichi-pref-library.jp/

首相官邸
http://www.kantei.go.jp/

司法制度改革推進本部(首相官邸)
http://www.kantei.go.jp/jp/singi/sihou/

司法制度改革審議会(首相官邸)
http://www.kantei.go.jp/jp/sihouseido/index.html

「裁判員制度」フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E8%A3%81%E5%88%A4%E5%93%A1%E5%88%B6%E5%BA%A6
タグ:裁判員制度
posted by 絶坊主 at 23:39| Comment(0) | TrackBack(1) | 裁判員制度 応援団ひとり | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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Excerpt: 「裁判員制度のぐだぐだ」に関するブロガーの意見で、みんなの参考になりそうなブログ記事を集めています。自薦による投稿も受け付けているので、オリジナルな意見のブログ記事があったら、どしどし投稿してください..
Weblog: ブログ意見集(投稿募集中)by Good↑or Bad↓
Tracked: 2007-11-25 18:53
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